ガンプラは、組み立てる楽しさはもちろんのこと、完成後にポージングさせたり飾って楽しめるのが魅力の趣味ですよね。
例えば、自分の好きなポーズや劇中のシーンを再現し、アクションベースを使ったカスタムシーンを作ることができます。
しかし頻繁にポーズを変えると、関節が緩んでしまったり、壊れたりすることがあります。
そんなときに、ガンプラの関節を補修することができたら、安心じゃないですか?
そのためには、基本的なステップを知っておくことが重要です。
本記事では、ガンプラの関節を補修するための具体的な手順を、3つのステップに分けて詳しく説明します。
これで、壊してしまっても心配ありませんよ。
ガンプラの関節補修に必要な道具は?
げっ!
脚の関節が折れてしまった~!
太ももの付け根ってよく折れるよね…
ガンプラの関節補修は、モデラーにとって知っておいて損はない重要なスキルです。
ポイントをおさえた道具を使えば、きっと思ってる以上に簡単なものだと感じるでしょう。
この記事では、ガンプラの関節補修に必要な道具とその選び方・使い方をくわしく解説します。
ニッパーとラジオペンチの選び方
ニッパーにもいろんな種類がありますが、関節補修には頑丈なニッパーがおすすめです。
刃が鋭くて薄いものを選ぶと、細かな部分の切断に向きますが、繊細な造りと引き換えに頑丈さは期待できません。
特に補修作業では、太い軸を切ったり、不要な部分を切り取ったりと、負担のかかる作業が多いのです。
そんなことから、鋭い刃でパーツをきれいにカットというよりは、大まかにザクザク切れる頑丈なニッパーが使いやすいんですね。
とはいえ、高価なニッパーを選ぶというわけではなく、例えば使い古しのニッパーとか、安く買えるものを選ぶといいですよ。
“いさきち”は、誤ってメッシュパイプ内の針金を切ってしまい、スポット的に潰れてしまったタミヤニッパーと、1,000円ほどで買ったゴッドハンドのニッパーをざっぱ切り用に使っています。
タミヤニッパーは使いやすいし、切れ味もいいので、簡単には捨てられませんよ(笑)
ラジオペンチを選ぶときは、先端の形とグリップの素材に注目です。
先端の形は、ストレートなものから特殊な形状のものと、いろいろありますが、シンプルなストレートで先端に滑り止め加工されているものがおすすめです。
また、グリップがラバーコーティングされているものは手に優しく、滑りにくいので安全に使えますよ。
さらに、しっかり握れるので作業効率も上がり、正確な作業をサポートしてくれます。
ラジオペンチは、パーツの固定や真鍮線の差し込みなんかに使うことが多く、パーツの位置を調整する作業では、こういったことがとても役に立つんですね。
“いさきち”は、ゴッドハンドのリジオ先曲ペンチを使っていますが、先端がストレートな方がダイレクトな感覚で作業しやすいのかな?とは思いますね。
カッターとヤスリの選び方と使い方
補修を始める前に、壊れた部分の表面をきれいに整えることが大事です。
そのときに使うのがヤスリとカッターです。
カッターは大きな部分を一気に取り除くのに便利で、形を整えたりするのに使いますね。ガンプラの補修で使いやすいのは、小回りが利き、細かな作業ができるものがいいですよ。
そういう点で考えると、カッターよりも、デザインナイフの方が扱いやすいかもしれません。
カッターなら刃先が細いものや、刃のブレが少ないものは選択肢に入れたいところですね。
“いさきち”は、細かい作業をしやすいように、オルファの先細カッターを選びました。
先が細いので、手元は見やすいのですが、カッター刃がたわむ感じがあり、大まかな作業のみで使っています。
細かな作業には、やっぱデザインナイフのしっかりした刃の感じが好みですね。
ちなみに、替刃にはBD-2000という30°の黒刃にしています。
この替刃、一見カッターの替刃なんですが、折っていくとデザインナイフの刃になるというスグレもの。
黒刃なので、耐久性もあり、100枚入っているので、一生分?のデザインナイフ刃が取れますよ。
ヤスリは特にプラスチックや金属の表面を整えるのにちょうどよくて、接着剤の効果を最大限に引き出せます。
なんでヤスリがけで接着力が上がるの?
折れたままの表面は、ちぎれた破片やえぐれなど、表面の荒れのせいで接着力が悪くなります。
ヤスリを使うと大きな凹凸やバリをきれいに削り取ることができるし、表面が平らになれば接着面は広くなり、さらに表面を荒らすことでより良くくっつくので、強力に固定できるんですよね。
接着面を荒らしたいので、粗目のヤスリを選ぶのがいいんです。
“いさきち”は、ゴッドハンドの神ヤス10㎜の240番を好んで使っています。
厚めのスポンジヤスリで、平面も曲面にも使えるので、これひとつで手間なくヤスリ作業できちゃいますよ。
このように、状態に合わせて道具を使い分けることが、修理後の仕上がりをグッと高めるポイントなんです。
接着剤の選び方と補強アイテム
ガンプラの関節を修理するなら、接着剤選びがとっても大事です。
接着剤っていろいろあるけど、補修するならどれがいいのかな?
例えば、プラ用接着剤や瞬間接着剤がありますよね。
まず、プラ用接着剤について。
これはプラ面をちょっと溶かして固めるので、接着力がすごく強いんです。
だから、接着面がガッチリとくっついて、かなり頑丈に仕上がります。
乾燥時間はかかるのですが、その分、位置を微調整しやすいのもいいところ。
例えば、パーツが完全に固定される前に動かして、位置を合わせることができるのもこの接着剤の特徴です。
一方、瞬間接着剤は速乾性が抜群。
すぐに固まるので、作業時間がとても短縮されて助かるのです。
例えば、作業中にパーツが外れちゃったときや、早く組み立てをすすめたいときは、この接着剤がベストですね。
ただし、意外と耐久性が弱いので、その面ではプラ用接着剤の方が優れています。
そんなわけで、状況によって使い分けるのがいいですよ。
頑丈さと調整のしやすさならプラ用接着剤、スピード重視なら瞬間接着剤、といった感じで使い分けるのがいいですね。
さらに、折れた関節を修理するのにぜひ使いたいのが真鍮線を代表とする補強アイテムです。
実は、ただ接着するだけでは強度的に足りないといったパターンが多いです。
一見ガチガチに見えても、動かしているうちにポキッといくことはしばしば。
そこで、金属線で補強というわけですね。
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ガンプラステップ1:折れた関節の処理と下準備
ここからは、補修工程を3つのステップでお伝えしますね。
まずは、壊れてしまったパーツを修理しやすいようにしておきます。
パーツの取り外しとパーツ処理
ガンプラの関節部分を補修する前に、まず壊れたパーツを取り外します。
取り外したパーツの壊れた部分をよくチェックして、ニッパーで不要な部分を大まかに切り取り、その後ヤスリで接着面の処理をしておきます。
なるべく接着面が平らになるようにしますよ。
ヤスリって、意外と力入れない方が削れるんだよ
このとき、削り過ぎてサイズや形が変わってしまわないよう、慎重に作業します。
このように、ていねいな処理をすることで、補修作業が格段にやりやすくなります。
汚れや油分を取り除く
補修パーツの表面を整えたとき、細かいゴミやホコリがついていたらブラシやエアーで、しっかりとクリーニングします。
ヤスリで削った後は、たくさん細かな削りカスが出て、関節部分の細かなスキマに溜まっています。
そのままにしておくと、接着や仕上がりに影響してしまうので…
もし、ブラシやエアで取り切れない場合は、掃除用のジェルやひっつき虫のような練り消し状のもので、ペタペタとするのもいいですね。
しっかりゴミが取れたら、今度は油分をふき取ります。
油なんか使ってないよ!
と思われるかもしれませんが、人にも脂ありますよね。いわゆる皮脂ってやつです。
素手で作業すれば、当然の如く皮脂がつくわけです。油分は接着の大敵ですからね。
きれいにするには、アルコールや専用のクリーナーが役立ちます。
キムワイプなどのホコリの出ないペーパーで、アルコールをしみ込ませてふき取ります。
油分はすぐに取れるので、ビチャビチャにする必要はありません。サッとふき取るだけでOK。
こうした準備をしっかり行うことで、補修後のガンプラの耐久性や仕上がりが格段に良くなります。
細かな作業が多いですが、ていねいに処理すれば、最終的な仕上がりに大きな違いが出ますよ。
強固に接着できるようにするためにも、ここは大切なところですね。
接着面の下準備をしておく
最後に、接着面の下準備しておきます。
接着剤を塗る部分を軽くヤスって、表面を少し粗くします。
これが大事なステップなんです。
例えば、ツルツルの表面に瞬間接着剤を塗ると、接着面で剥がれちゃうことがあるんです。
でも表面を荒らすと、接着剤がその凹凸に入り込んで、しっかりと食いついてくれるんですよ。
このステップを踏むことで、接着面が強固で長持ちする仕上がりになるんですね。
しっかり接着するには、均等にヤスることも重要ですよ。両面がピッタリ合う方が接着力が増します。
続けて、補修のポイントとなる補強です。これをするしないで大きな違いが出るんですね。
補強には主に真鍮線を使います。
理由として、加工が簡単で、手に入れやすいからです。
それでは、補強の準備手順を解説しますね。
ガンプラステップ2:折れた関節の接着と固定のしかた
下準備はできたけど、次はどうするのかな?
次のステップでは、いよいよ接着に入っていきますよ。
しっかり処理してあるので、それを活かした接着をしていきます。
接着剤をうまく塗る方法
接着剤を塗るときは、適量にすることがとても大事です。
例えば、プラ用接着剤を使う場合は、薄く均等に塗り広げるのがポイント。
瞬間接着剤を使うときは、少量をピンポイントで付けるといいですね。
多すぎると余分な接着剤がはみ出して、後から修正が大変になってしまうので注意が必要です。
プラ用接着剤は、パーツ全体に薄く広げると均一な接着力を発揮します。
プラスチックを溶かして接着する特性から、均一に広げた方が接着面も増すので、強度が上がるということになります。
瞬間接着剤の場合は、点付け状に少量つけて、パーツを合わせて広げるというやり方になります。
それにより、薄く塗り広がり、素早く強固にくっつけることができるんですね。
どちらの場合も、接着剤を塗るときには、薄く均一に広げることを意識してくださいね。
接着剤が多すぎると乾燥時間が長くなり、少なすぎると接着力が不足します。
適量なら早く乾燥するので、作業効率もアップし、強い接着力を発揮しますよ。
接着と接着部分の固定
真鍮線を使った接着方法を解説します。
- 壊れたパーツ接着面の片面に接着剤を塗る
この際、厚く塗る必要はなく、適度な量を付けますよ。 - 真鍮線を通して、もう片方の穴に差し込む
このとき、瞬着を使うなら、反対側の接着面に硬化剤を塗っておくと、より早くキレイに接着することができます。 - 最後に余分な真鍮線を切り取って、切り取ったところから瞬着を流し込めば完成
このときの瞬着は、さらさらの低粘度ならわずかな隙間にもは入り込むので、こちらを使うのがおすすめですよ。
プラ用での接着後は、パーツをしっかりと固定することが大切です。
固定が不足していると、接着部分がずれてしまい、補修が失敗する可能性があります。
なので、クランプやクリップを使ってパーツが動かないようにすると安心ですね。
こうすることで、接着中にパーツがずれるのを防ぎ、正確な位置で固定できます。
ただ、瞬間接着剤を使った場合や補強が入っている場合は、そこまでの固定は必要ないですね。
十分な時間をかけて接着剤を完全に乾燥させることが、成功するキーポイントとなります。
乾燥時間の確保と固定部分の確認
接着剤が完全に乾燥するまで、しっかり時間をとることが大事です。
接着剤の種類によっては、完全に乾わくまでに数時間から1日以上かかることもあるので、説明書をよく見て、乾燥時間をしっかり守るようにするといいですね。
乾燥してない状態で使うと、接着強度が足りず、余計な修理が必要になることがあります。
ちゃんと時間を守ることで、確実な補修ができるようになるんですね。
乾燥時間をしっかりとったら、接着部分をチェックすることも重要ですよ。
例えば、軽く動かしてみて、パーツがしっかり固定されているかどうかチェックします。
もし接着力が足りなければ、もう1度、接着剤で補強する必要があります。
接着部分がゆるんでいたり、動きが悪い場合は、修理をやり直すことで、最終的な仕上がりをレベルアップさせることができます。
ガンプラステップ3:折れた関節の組み立てと仕上げ
ステップ3では、補修したパーツを組み立てて、仕上げいく最終工程を解説します。
いよいよこわれたパーツが直るよ!
補修後の組み立て
接着できたのを確認したら、補修した関節部分を元通りに組み立てます。
このとき、パーツ同士がしっかりと合わさっているか確認しながら進めることが大切ですよ。
補修をすると、パーツの位置が完全には同じにならないことが結構あります。
当然、なるべくズレのないように補修するのですが、補修前に接着面を削ったり均したりするわけですから、多少短くなったりするんですね。
なので、他のパーツを組み込んだ時にちゃんと元のようになっているかを確認します。
大きくズレて位置がおかしいとなったら、やり直しとなってしまいますから、よく確認する必要があるんですね。
また組み立てるときは、説明書をよく確認しながら組むのをおすすめします。
これはよくあることですが、修理のためにバラしたパーツは、パーツ点数が多い時もあり、姿・形が同じようなものもあります。
感覚で組み立てると、左右間違える・違うパーツを使ってしまうなんてことが起こります。
そうならないよう、各パーツの位置や方向を説明書を見ながら進めることで、間違えることがなくなりますよ。
一見たいしたことではありませんが、確実にすすめるにはこれがいちばんです。
関節の動きを確認してみる
組み立てたら、関節部分がちゃんと動くか確認します。
関節を動かしてみて、スムーズに動くか、硬すぎないか、引っ掛かりはないかをチェックします。
ちゃんと動けば、補修が成功したという判断ができる重要なポイントとなりますからね。
関節がスムーズに動かない場合、一度分解して接着部分の何が悪いのかを確認します。
動きが硬い場合は、接着剤が余分に付いて固まっていたり、接着部分がズレてパーツ同士が擦れている可能性がありますね。
余分に付いて固まった接着剤を削るか、ヤスリで調整するといいですよ。
擦れている部分があれば、削ったりして形を整えるとスムーズに動くようになります。
また接着部分以外のところで調整できる場合もあります。
観察してみると、いろんなやり方が見つかりますので、まずはいろんな方向から見てみるといいですよ。
修正後の調整と動きの確認をすることで、補修がより完璧なものになります。
最終仕上げとクリーニング
動きの確認ができたら修正箇所の最終仕上げといきますよ。
これ、
どの段階で壊れたか?
どんな仕上がりにするか?
で違ってきます。
例えば、無塗装で素組みの状態で壊れたなら、接着して整えた段階で終了します。
あとから塗装すれば、それほど目立ちませんから。
これが、塗装した完成品の関節が折れたとなると、ちょっと大変です。
補修後の再塗装があるので、補修したところだけでなく、その周囲も下地処理する必要があります。
広めに処理して、補修場所が目立たないようにうまくなじませるのが上手に隠すポイントですよ。
最後にブラシやエアブローで削りカスを掃って、アルコールや専用クリーナーで手の脂をふき取れば補修完了です。
【保存版】ガンプラの関節が折れた!自分で補修するための3ステップまとめ
今回は壊れたパーツの補修方法をご紹介しました。
まとめ
- ガンプラ修理であると便利な道具はニッパー・ラジペン・カッター・ヤスリ・接着剤
- 補修部分の下準備と接着面の処理をしっかりしておくことが大事
- 使う接着剤は強固にするならブラ用接着剤、テンポよく進めたいなら瞬間接着剤
- 折れたパーツの接続部分には真鍮線での補強がマスト
- 接着後のパーツはきれいに処理して目立たなくするのが吉
ガンプラをいじっていると、常に壊れてしまうリスクはあります。
できればそうなってほしくはないですが、なってしまった時にどうすればいいかを知ってれば、諦めて大切なガンプラを捨てるようなことをしなくてすむようになりますよ。
また、今回は補修のしかたということですが、これはカスタマイズにも使える技です。
補修を練習台にして、カスタマイズに活かすのもいいですよ。
それでは、
Let's enjoy Gunpla more!
ヤフオク出品もやってます!
“いさきち”が作成した完成品をたまにヤフオク出品しているときがありますよ~
良かったらのぞいてみてくださいね。